お役立ちコラム

ターゲティングとは|役立つフレームワーク、成功事例を解説

ターゲティングとは|役立つフレームワーク、成功事例を解説
  • 新商品を開発したいと考えているが、多様化したニーズのなかでどの市場を狙っていくべきか決めきれていない
  • 出来るだけ多くの顧客を獲得したいが、コスト面での課題を感じている

このような悩みを解決する鍵となるのが、ターゲティングです。ターゲティングを適切に行えば、狙うべき市場が明らかになるため、経営資源の効率的な活用や消費者ニーズの把握に役立てることができます。このような悩みを解決する鍵となるのが、ターゲティングです。ターゲティングを適切に行えば、狙うべき市場が明らかになるため、経営資源の効率的な活用や消費者ニーズの把握に役立てることができます。

この記事では、ターゲティングの定義やフレームワーク、実施時のポイントについて、初心者でもわかりやすいように解説します。また、実際にターゲティングをビジネスに役立てた事例も紹介していますので、あわせてご覧ください。

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ターゲティングを成功させるには、市場への理解を徹底することが欠かせません。そのために有効な方法の1つが、アンケート調査です。GMO Askは、Google Forms®で作成したアンケートを用い、手軽にアンケートを行えるセルフ型アンケートプラットフォームです。

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ターゲティングとは、自社がターゲットとする市場を選ぶこと

ターゲティングとは、「セグメンテーションで細分化された市場のうち、自社がターゲットとする市場を選ぶこと」です。

現代社会の市場には、多種多様な顧客層が存在しています。例えばパソコンを買い求める顧客には、機能の豊富さを重視する人もいれば、価格の安さを重視する人もいることでしょう。同じジャンルの商品であっても、人によってニーズは異なるため、市場すべてを自社製品のターゲットにすることは事実上困難です。

ターゲティングを実施すれば、どの顧客層を狙い、どのようなニーズに応える商品・サービスを開発すべきか、市場のなかで自社が狙うべきポジションを見きわめることができます。そのため、事業戦略の策定や、顧客のニーズ把握に効果的な手法として、多くの企業で実施されているのです。

なお、ターゲティングを取り入れたマーケティング手法もあります。詳しく知りたい方は、「ターゲットマーケティングとは?顧客を絞る分析方法や事例を解説」をご覧ください。

企業がターゲティングを行うべき2つの理由

「ターゲティングで市場を絞り込むと、対象となる顧客が減り、利益も得にくくなってしまうのではないか」と心配になる方もいるかもしれません。確かに、対象となる顧客は減ってしまいますが、企業が安定して利益を生み出し続けるには、ターゲティングを通じたリソースの選択・集中が重要なのです。

本章では、ターゲティングを行うべき理由について、2点解説します。

1.経営資源は効率的に活用する必要がある

業績を向上させるには、できるだけ多くのターゲットに商品・サービスを届けていけばよい、と考える方もいるかもしれません。

確かに、出来るだけ多くの顧客にアプローチできるに越したことはありませんが、企業のもつ経営資源は有限です。多くの顧客を狙えば狙うほど、必要なコストは膨大になってしまいます。経営資源に制約が大きい場合は、その問題はより大きなものになるでしょう。

ターゲティングでは、どの市場で自社が勝負していくかを見きわめます。商品を必要としている見込み客に絞ってアプローチできるようになるため、社内リソースを効率的に活用できます。また、最初から確度の高い顧客を獲得しやすくなるため、売上向上も期待できるでしょう。

経営資源に限りがあるなかで、売上向上とコスト抑制を両立させるためには、ターゲティングが欠かせないのです。

2.消費者のニーズが多様化している

かつての消費者は、テレビCMや新聞広告、ラジオなどの限られた情報源から与えられた情報を得ることがほとんどでした。

しかし、インターネットの普及に伴い、人々は膨大な情報源を獲得しました。多くの情報に溢れる現代では、消費者それぞれが自身の基準をもって情報を取捨選択し、欲しいものを選ぶことが当たり前になったのです。

そのため、従来の大衆受けを狙った商品・サービス提供を続けていては、多様化した消費者ニーズに対応するのが難しくなってしまいました。ターゲティングでは、どの顧客層を狙うべきかを明らかにすることができます。消費者の心をつかみ、ニーズに刺さる商品・サービスを提供するためにも、ターゲティングの実施が求められているのです。

ターゲティングで得られる3つのメリット

経営資源の効率化や消費者ニーズの多様化に対応するために必要なターゲティングですが、得られるメリットも多くあります。

本章では、企業がターゲティングを実施することで得られる3つのメリットについて解説します。

1.新規顧客獲得の効率化

ターゲティングを行うと、新規顧客の獲得を効率化できます。既存顧客を維持しつつ売上を伸ばしていくためには新規顧客の獲得も欠かせません。

しかし、新規顧客の獲得は既存顧客の維持よりもハードルが高いと言われています。新規顧客は、まず商品・サービスを認知する段階からスタートします。認知したからといって顧客になるとは限らないほか、実際に顧客となるまでには膨大な時間やコストを要するため、多くの企業が頭を悩ませているのです。

ターゲティングを行うと、どの市場を狙うべきか明確になるため、狙ったターゲットに向けてリソースを集中して投下することができます。自社商品・サービスへの興味関心が高いであろうターゲットに絞ってアプローチすることで、顧客に近い見込み客を効率的に獲得できるのです。

2.顧客満足度の向上

顧客満足度とは、顧客が商品やサービスにどれほど満足しているかを示す指標です。

ターゲティングを行うと、狙うべき市場がはっきりするため、顧客の持つ課題や悩みも必然的に明確になります。見えてきた課題感を解決する方向で、商品やサービスの改善・開発を行えば、より顧客のニーズに沿った解決策を提示できることから、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

さらに、顧客満足度の高まりは、顧客単価アップも狙えます。商品やサービスをリピートする顧客は企業の製品に満足している状態なので、クロスセルやアップセルの提案を行いやすいためです。売上の安定性を得るためにも、ターゲティングは有効であるといえます。

顧客満足度の把握には、CS調査の活用が効果的です。詳しくは「顧客満足度と顧客ロイヤリティの違いとは?具体的なCS調査の手法も解説」をご覧ください。

3.マーケティング施策の明確化

ターゲティングは、マーケティング施策の明確化にも役立ちます。

そもそも、商品やサービスの開発・販売・宣伝を行ううえで、「どのような顧客に向けて」「何を解決するために」などの目的がはっきりしていないと、市場での優位性を獲得できません。さらには、自社ブランドの方向性もあいまいになってしまいます。

ターゲティングを行えば、どの市場を狙っていくかが明らかになります。そのため、マーケティング施策が明確となり、より成果を得やすい状態となるでしょう。

ターゲティングに役立つフレームワークとは?代表的な2つを紹介

ターゲティングを行う際は、フレームワークの活用が効果的です。ターゲティングに役立つフレームワークは多数存在しますが、この記事では代表的なフレームワークとしてSTP分析と6Rを解説します。

STP分析

STP分析は、以下の3つのプロセスを経て、マーケティングを進めていくフレームワークです。ターゲティングは、このプロセスの2番目で実施されます。

▼STP分析のプロセス

1

セグメンテーション

(Segmentation)

顧客属性(性別・年齢・職業など)や、住んでいるエリア、ライフスタイルなどを基準に市場を細分化する。
2

ターゲティング

(Targeting)

細分化した各市場を事業性や成長性などからニーズを評価し、自社の商品・サービスを売り込むべきセグメントを絞る。
3

ポジショニング

(Positioning)

ターゲットセグメントにとって、競合他社が簡単に取って代われない立ち位置を決定する。

ターゲティングでは、前段のセグメンテーションにて分類したターゲットから、想定顧客として絞り込められるかを確認します。例えば「30代女性」と、年齢と性別だけの絞り込みでは、顧客の想定ニーズに迫ることは難しいでしょう。「子育て中の」「共働き世帯の」など、さらに細かく分類していくことが大切です。

なお、STP分析については、「STP分析におけるセグメンテーションとは?意味や分析方法・成功事例を解説」にて詳細に解説しています。

6R

6Rは、ターゲティングの有効性を判断するのに効果的なフレームワークです。以下の6つの観点から、自社が選択する市場にてビジネスが成り立つかを見定めることで、ターゲティングの成功確率を高めることができます。

▼6R

Realistic Scale

(有効な市場規模)

市場規模が十分あるか

消費量や消費額の多さ、競合の状況を参考に判断

Rate of Growth

(成長性)

これからニーズが増えていきそうか

競合の売上、商品ジャンル、現在の消費額などを参考に判断

Rank/Ripple Effect

(優先順位/波及効果)

顧客の優先度、関心は高いか

世の中に影響を与える(口コミ、インフルエンサー)要素があるか、関心度がどの程度かを参考に判断

Reach

(到達可能性)

顧客に自社ブランドの魅力を届けることはできそうか

ターゲットにアプローチできる仕組みを構築できているかで判断

Rival

(競合状況)

競合はどこになるのか、強い競合他社が参入してこないか

同ジャンル、同ニーズの競合を参考に判断

Response

(測定可能性)

消費者反応を測定できるか

市場規模や購買力・特性など明確に分析できるかで判断

失敗しないターゲティングを行うための2つのポイント

ターゲティングを行うべき理由やメリットについて触れてきましたが、適切に行わないと十分な効果を発揮しません。ここでは、ターゲティングで失敗しないために必要な2つのポイントを解説します。

顧客の実態に合わせてターゲティングを行う

ターゲティングの精度を高めるには、顧客ごとに合わせて行うことが重要です。たとえばBtoBでは、購入決定権を持つ人間と実際の利用者が異なることは珍しくありません。同じ括りでターゲティングしてしまうとターゲットの範囲が広がってしまうため、その後の戦略立案時に混乱が生じてしまうことが考えられるため注意が必要です。

また、新規顧客向けと既存顧客向けでも、ターゲティングで気をつけるべきポイントが異なります。

新規顧客獲得を目指す場合は、今まで受注できているクライアントの属性を分析し、似た属性をターゲットにすると、今までのアプローチを応用できる可能性が高くなります。一方、既存顧客向けには、取引実績が多く、まだ取引の拡大に余地がありそうなクライアントをターゲットにするとよいでしょう。このような顧客から支持を得られれば、LTVを向上させて売り上げの安定につなげられる可能性が高まります。

なお、顧客の実態を理解するには、アンケート調査が有効な方法の1つです。手軽にアンケートを始めてみたい方は、GMO Askのご利用も検討してみてください。

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ターゲティングを成功させるには、市場への理解を徹底することが欠かせません。そのために有効な方法の1つが、アンケート調査です。GMO Askは、Google Forms®で作成したアンケートを用い、手軽にアンケートを行えるセルフ型アンケートプラットフォームです。

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顧客以外の要素も考慮する

ターゲティングでは、自社がターゲットとする市場を見きわめていきますが、あくまでも自社の強みを活かせるフィールドを選ぶことが重要です。ブランドイメージもマーケティングで見逃せない要素であるため、自社の特性や既存のイメージとかけ離れているターゲットを狙うと、かえって元のイメージを損ねてしまうこともあるからです。

実際に、ひとり利用しやすいお店として人気を博してきた飲食店が、子供向けメニューを大々的にPRしたところ、既存の顧客から反発を招いた事例もあります。成長が見込める、魅力度の高い市場であっても、自社ブランドと離れたイメージの市場である場合は、注意すべきです。

なお、ブランディングを行う前段には、ブランド調査を行うことをおすすめします。「ブランド調査|アンケートで自社のブランディングを向上させる方法」にて詳細を解説していますので、気になる方は参考にしてください。

ターゲティングの成功事例3選

最後に、ターゲティングをマーケティング活動に取り入れて成功した事例を、3つ解説します。実際の事例を参考にすることで、よりターゲティングの効果や切り口を理解しやすくなるはずです。

カフェチェーン店A|大都市圏のオフィスワーカー向けに特化

カフェチェーン店Aでは、大都市圏で高収入のオフィスワーカーをターゲットとした戦略をとっています。ターゲットの特徴である「多少お金をかけてでも、高品質な商品を好む傾向」を意識し、高価格高品質の商品を中心に据えています。

例えば、コーヒー豆は生産地ごとに風味が大きく異なります。それぞれの品種ごとにローストやドリップにこだわることで、高品質なコーヒーを提供しているのです。

また、カフェに行く目的は、コーヒーやケーキなどを食べることだけとは限りません。ビジネスパーソンであれば、カフェを休憩やパソコン作業のため利用するケースも一定数あります。その需要を見越して、カフェで時間をとって情報収集や考え事にも使える空間を提供することも、カフェチェーン店Aの特徴的な戦略の一つです。実際に店内には気持ちが落ち着く音楽を流し、充電や作業がしやすいよう、客席にWifiやコンセントなどを完備しています。

飲食チェーン店B|ターゲットの拡大に成功し同業界トップシェアを獲得

飲食チェーンBの主力商品メニューは、どちらかと言えば男性が好むファストフードです。提供商品の性質も相まって、男性一人で来店するケースが多い傾向にありました。

ただ、同じメニューを主力商品とする飲食チェーン店には強力な競合が存在しており、このままではシェア拡大は困難であることが課題でした。そこで、主力商品メニュー以外を充実させることで、今まで取り込めていなかった女性や家族連れを取り込む戦略に乗り出しました。

このターゲット拡大戦略が成功し、現在同業界ではトップシェアを誇っています。

▼飲食チェーン店Bの戦略例

女性向け戦略 健康志向の女性向けに、野菜がふんだんにトッピングされたメニューを考案した。
家族連れ向け戦略 子供に大人気のアニメ映画とタイアップし、オリジナルグッズのプレゼント企画を実施した。

化粧品C|ターゲットを男性から女性に変更して売り上げ復活

元々化粧品Cは、若い男性が海に行った際に、日焼けした体を冷やす目的で開発された商品です。しかし時代の変化にともない海に行く若い男性が減ったことで、化粧品Cの需要も減少してしまいました。

そこで、化粧品Cは、これまでのターゲットとはまったく異なる、女子高校生にターゲットを変更しました。さらに利用シーンや女子高校生の心理を研究し、「汗の匂いを抑えるデオドラント効果」を重点的にアピールする戦略を採用しました。

また、女子高校生に好感度の高いタレントをCMに起用し、容器もおしゃれで好感のもてるパッケージとしました。その結果、商品の売上を低迷期の数倍にアップさせることに成功したのです。

まとめ|ターゲティングを成功させるため顧客への理解を深めよう

ターゲティングは、「自社がターゲットとする市場を選ぶこと」です。ターゲットを明確にすることは、事業の販売戦略を策定することや、顧客のニーズを満たすために欠かせません。STP分析や6Rなどのフレームワークを活用して適切なターゲティングを行えば、新規顧客獲得の効率化や顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

また、本記事ではターゲティングを活かした戦略で成果を出している企業例も紹介しました。成功事例を参考に、自社ビジネスに活用できる部分を真似して、実践してみてはいかがでしょうか。

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よくある質問

Q1.企業がターゲティングを行うべき理由は?

企業がターゲティングを行うべき理由は、2つあります。

  • 限りある経営資源を効率よく活用するため
  • 消費者ニーズの多様化に対応するため

詳しくは「企業がターゲティングを行うべき2つの理由」の章をご覧ください。

Q2.ターゲティングの代表的なフレームワークは?

STP分析と6Rが代表的なフレームワークです。

STP分析では、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つのプロセスで、マーケティングを進めていきます。また、6Rを活用すれば、市場や顧客を6つの切り口で細かく理解できるでしょう。

詳しくは「ターゲティングに役立つフレームワークとは?代表的な2つを紹介」の章をご覧ください。

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