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アフターコーディングとは?ChatGPTを利用した自動化も紹介

アフターコーディングとは?ChatGPTを利用した自動化も紹介

アフターコーディングとは、自由回答(自由記述、フリーアンサー、FA)などの定性的な情報を、定量的にまとめるための手法を指します。FA(自由記述)内容を読みやすくしたり、回答の意味を分類する事でより分析しやすい形へとデータを整えたりするために行われます。

この記事では、アフターコーディングと混同しやすい言葉「テキストマイニング」との違いややり方、実施において留意すべきポイントをご紹介します。自由記述アンケートで得た顧客の声を分析し、社内の意思決定材料として活用したい方や、企業のマーケティング担当者の方は、ぜひご覧ください。

アフターコーディングとは

アフターコーディングは、アンケート集計方法の1つです。自由回答(自由記述、フリーアンサー、FA)などの定性的な情報を、定量的にまとめるために用いられ、FA(自由記述)内容を読みやすくしたり、回答の意味を分類する事でより分析しやすい形へとデータを整えることが目的です。

▼自由回答の例

設問例|自由回答:あなたが居酒屋でよく頼むメニューをおしえてください|選択回答:従業員の接客はいかがでしたか(1.満足 2.ほぼ満足 3.普通 4.やや不満 5.不満)

自由回答で得られた情報は定性的であるため、定量的に計測できる数値データとは違い、比較・分析がしづらいことが課題としてありました。

とはいえ自由記述では、「近くにある他の店より安いので買った」「クーポンをもらったので来店した。店内もきれいだった。」「他の店よりちょうど空いていたので来店した」など、数値回答だけでは測りきれない、さまざまな観点からの情報を得られるメリットもあります。

アフターコーディングを行えば、調査で得られたリアルな声を定量的に扱えるようになります。そのため、自由回答を実施する際には、活用したい手法です。

一覧表作成・テキストマイニングとの違い

自由回答は選択回答と比較すると、取得した結果を集計するのに手間がかかりますが、結果を分析する際には主に以下3つの集計方法が活用されることが多いです。

自由回答を分析する際は、上記それぞれの違いを把握した上で、適切な手法を用いる必要がありますが、ここでは「一覧表作成」「テキストマイニング」について確認します。

一覧表作成

売上日 商品 商品名 金額 販売員
6月1日 文房具 ノート 120 山田
6月2日 雑貨 ぬいぐるみ 4500 佐藤
6月2日 文房具 ボールペン 250 佐藤
6月7日 文房具 消しゴム 80 鈴木
6月9日 雑貨 巾着袋 550 大原
6月13日 雑貨 スツール 3800 伊藤
6月14日 文房具 下敷き 250 鈴木

一覧表とは、要点を絞った表です。アフターコーディングは似通った回答内容を分類しますが、一覧表はそのような分類は行わず、回収したデータをそのまま表に記入したものを指します。

テキストマイニング

テキストマイニングのイメージ

テキストマイニングとは、文章を単語に分割し、単語の出現頻度や相関関係を分析・抽出することです。主に文章中の単語の出現頻度や相関関係を分析する手法であり、感情などの定性的なデータを判断するものではありません。

テキストマイニングは文章中の単語を分析して、自由回答の全体像や特徴をざっくりと把握する際に役立つ一方で、アフターコーディングは定性的な情報を定量的に整理する手法という点で異なっています。

主なアフターコーディングのやり方は3種類|手順も解説

アフターコーディングの方法には以下の3種類があります。

1.【表計算ソフト】を用いたアフターコーディング(Excel、Googleスプレッドシートなど)

自由回答が単語で答える形式の場合、表計算ソフトを利用することで表記ゆれ問題を解決できます。そのため、単語で答える形式の場合には、表計算ソフトを用いたアフターコーディングがおすすめです。

一方、商品を購入した理由や商品を使用した感想などは、回答に多様性がでることから集計・コード化に人的・時間的コストを要します。そのため、回答数が膨大な場合、表計算ソフトだけでアフターコーディングを行うのには限界がある点には留意すべきでしょう。

今回は例として、Googleスプレッドシートを用いたアフターコーディングの手順を紹介します。

1-1.ピボットテーブルを作成する

まず、アフターコーディングを行うデータを選択して、Googleスプレッドシートでピボットテーブルを作成します。

Googleスプレッドシートのピボットテーブルの画像

ピボットテーブルを作成した後、重複した項目を削除するなどして回答をまとめ、可視化します。

1-2.コードを振る

項目を整理し可視化できたら、それぞれの単語ごとにコードを振ります。たとえば「定年後に行きたい海外旅行先」であれば、イギリス→1、オーストリア→2のように、コードを振っていきましょう。

このとき注意したいのが、表記ゆれです。よくあるのが、数字回答での半角と全角の混同、言語回答でのひらがなとカタカナの混同です。同じ意味なのに別のコードが割り振られてしまった、ということがないようにコードを設定し、完了後に確認しましょう。

コードを振った単語一覧の画像

1-3.VLOOKUP関数を使用し、コードを反映させる

VLOOKUP関数を使用しているGoogleスプレッドシートの画像

最後に、VLOOKUP関数を使用し、コード番号を「code」に反映させれば、アフターコーディングが完了します。

2.【生成AI(ChatGPT)】を用いたアフターコーディング

現在話題のChatGPTも、アフターコーディングに活用することができます。ChatGPTは、自由記述の回答をまとめる作業を行うのに適しています。そのため、コード化せずに大まかに分類・要約したい場合におすすめです。

一方で、現時点では回答の信頼性が保証されていないことが懸念点としてあります。企業でChatGPTを使用する場合はルールを策定し、誤った情報を利用したり、企業の機密情報を入力したりといった事態が起こらないように注意しましょう。

2-1.ChatGPTのプロンプトに回答データを貼り付ける

まずは回答データを整理します。

例として、「ハミガキが面倒なのはどんなときでしょうか」といったアンケートを行ったとします。

▼アンケートで回収したデータ

アンケートで回収したデータ例の画像

2-2.回答データとあわせて、要件定義を行う

収集した回答データをもとに、ChatGPTにて要件定義を行います。

要約をしてほしい、分類をしてほしいといった要件を回答データの上に記載し、ChatGPTに入力しましょう。

▼回答データを要約

ChatGPTに要約を依頼している画像

ChatGPTに要件を入力すると、アンケート結果の要約が表示されます。

ChatGPTが要約を表示している画像

ChatGPTは、「なし・ありません」のような違いの処理が得意なので、このようにアンケート結果の要約が表示されるでしょう。

ちなみに、自由回答を内容ごとに分類することも可能です。ChatGPTに分類したい旨の要件と回答データを入力すると、以下のように回答を得られます。

ChatGPTが回答を分類した内容を表示している画像

3.調査会社に依頼する

扱うデータ量が膨大な場合や、分析に長けている人材がいない場合、または、手間をかけずに分析結果を得たい場合にはプロへの依頼がおすすめです。

GMOリサーチ&AIでは、調査サービスのオプションとしてアフターコーディングを用いた集計にも対応しています。スピーディに質の高いアンケートを行いたい場合は、ぜひご検討ください。

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など、目的に合わせた設問テンプレートも豊富なので、アンケート調査をお考えの方はぜひ、ご覧ください。

アフターコーディングを行ううえで留意すべきポイント2つ

アフターコーディングは、自由回答記述のアンケート結果をまとめるのに便利ですが、実施するにあたって、注意すべきポイントもあります。以下では2つのポイントを紹介します。

1.分類(コード)数は増やしすぎない

アフターコーディングでは、回答を分類するうえでコードを設定しますが、多ければよいわけでもありません。コードを増やすほど細かく内容を把握できるのは事実ですが、コードごとの数値が分散してしまうのです。そのため、結果として差分や傾向の把握ができなくなる可能性があります。

どの程度の数に分類するかは、アンケートの回収数を考慮して精査することが重要です。

2.分析者によって結果に偏りがでることもある

アフターコーディングでは、コード化する人のスキルや裁量によって、細かな分類に差が生まれることがあります。特に、複数人で分担してコーディングに取り組む際には注意が必要です。あいまいな回答に直面した時にそれぞれの解釈で分類してしまうと考えられるからです。

結果の偏りを避けるためにも、アフターコーディングの実施前に分類基準を統一しておいたり、分析者間にて分類コードの共有をしておくとよいでしょう。

まとめ|ツールを使ってアフターコーディングを効率化

この記事では、アフターコーディングの特徴、表計算ソフトやChatGPTを用いた具体的な手法を紹介しました。

アフターコーディングは、自由回答(自由記述、フリーアンサー、FA)などの定性的な情報を、定量的にまとめるために役立つ手法です。FA(自由記述)内容を読みやすくしたり、回答の意味を分類する事でより分析しやすい形へとデータを整えられるメリットがあります。

特に、最近注目されているChatGPTなど生成AIを用いても、アフターコーディングが行えます。各種ツールを用いて、自由回答データを整えてみませんか。

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よくある質問

Q1.アフターコーディングとは?

自由回答(自由記述、フリーアンサー、FA)などの定性的な情報を、定量的にまとめるための方法で、FA(自由記述)内容を読みやすくしたり、回答の意味を分類する事でより分析しやすい形へとデータを整えることが目的です。

設問例など、詳しくは、「アフターコーディングとは」をご覧ください。

Q2.アフターコーディングのやり方は?

アフターコーディングには、

  • 表計算ソフトを用いて自身で行う方法
  • 生成AI(ChatGPT)を用いた方法
  • 外部(調査会社)に委託する方法

の3種類があります。

それぞれについて詳しくは、「主なアフターコーディングのやり方は3種類|手順も解説」をご覧ください。

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