オウンドメディアは、見込み顧客の育成や自社ブランディングなど、マーケティングで大いに効果を発揮します。今や多くの企業が取り組む施策ですが、他社のオウンドメディアとの差別化に悩む方も多いのではないでしょうか。
自社のオウンドメディアで独自性を出すために有効な方法の1つが、アンケートデータの活用です。アンケート調査で得られる結果は自社独自の情報になるため、オリジナリティあるコンテンツが作成でき、ユーザーへ新たな価値を提供できます。
本記事では、アンケートデータを活用したオウンドメディア制作のメリットや実施方法、実際の活用事例を解説します。
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、コーポレートサイトやブログ形式の情報発信サイト、マーケティングを促進するためのツールとして活用する情報提供サイトなど、自社が所有するメディアのことを指します。
オウンドメディアでは、ユーザーの興味関心が高く、役立つ情報を発信します。幅広いユーザーに向けて情報発信する公式サイトとは異なり、ターゲットを絞って発信できることが特徴です。
今や多くの企業でDX化が急激に進んでおり、Webマーケティングの領域でも広告施策やWebサイトの有効活用が実践されつつあります。オウンドメディア戦略も、Webマーケティング手法の1つとして導入する企業が増えています。
オウンドメディアの役割
オウンドメディアを通じて得られる直接的な収益は、広告売上のみです。しかし、オウンドメディアを活用することで、売上につながる間接的な4つの効果を得ることができます。
ブランドイメージの確立
オウンドメディアは、自社が所有するメディアです。そのため、コンテンツを通じて、自社の考えや思いを直接届けることができます。統一感のあるメッセージを発信し顧客の共感を得ることができれば、自社のブランドイメージの確立や強化につながります。
新規顧客の獲得
オウンドメディアで情報やコンテンツを発信すると、検索を通じて、幅広いユーザーと接点を持つことができます。検索上位を獲得できれば、発信内容に興味のあるユーザーの目に留まり、新たな顧客となる可能性もあります。
見込み顧客の育成
オウンドメディアを通じて、ユーザーにとって有益な情報を届け続けると、企業に対する信頼度を高めることができます。さらに、メールマガジン登録・資料請求フォームをオウンドメディア内に設置すれば、自社に興味の高いユーザーの情報をリスト化できるため、効率的なマーケティング施策が実現します。
良い人材の採用につながる
オウンドメディアリクルーティングでは、自社の雰囲気や魅力などを発信します。社員へのインタビューや事業紹介などを幅広く発信することで、自社とマッチした人材を採用しやすくなります。
オウンドメディアで扱うコンテンツとその特徴
オウンドメディアでは、ユーザーとの接点を増やすためにコンテンツを活用します。代表的なコンテンツは4種類あり、それぞれメリットやデメリットが異なるため、最適なコンテンツ施策を選ぶことが重要です。
1.SEOコンテンツ
SEOコンテンツとは、検索ユーザーが知りたい情報をもとに記事として情報を提供する手法です。
ユーザーの意図にマッチした情報を織り込み、検索結果で上位表示を獲得できれば、安定的な集客効果が期待できます。また、コンテンツ内に次のアクションを促すCTAを設置することで、サイト内の回遊を促すこともできます。
かといって、闇雲に記事を増やしても期待する成果は得られません。想定するキーワードについて、ユーザーの検索意図を考える必要があります。さらに、どのキーワードを選べば成果が得られるかも業界によって異なるため、記事発信前の緻密な設計が重要です。
2.取材型コンテンツ
取材型コンテンツは、対象者や対象物に対して取材を行い、1次情報として情報発信する手法です。
情報を深掘りして伝えることができるため「ここにしかない情報」として独自性を担保できるのが特徴です。しかし、取材工数がかかりやすく、取材者のスキルによっても情報の深度が変わってきてしまう点には注意が必要です。
3.ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、テキストだけで伝えきれない内容を、写真やイラスト、図解などを用いてわかりやすく伝える手法です。
ホワイトペーパーの配布にダウンロードフォームを活用すれば、見込み顧客の所属や連絡先などの情報を取得できるため、興味のあるユーザーへ担当者から直接アプローチすることができるようになります。1度作成すれば長く利用できますが、デザイナーや編集、ライターなど、記事作成以上に工数がかかることがあります。
4.調査型コンテンツ
調査型コンテンツは、記事の信憑性やニュース性を担保したい場合に、市場調査を行ってコンテンツに活用する手法です。
調査で得られた結果は他社の持たない情報であることから、独自な情報であることが特徴です。また、ホワイトペーパーや動画など、記事以外の発信方法にも活用できますが、調査設計や依頼が必要になるため、調査内容によってはコストがかさむことがあります。
オウンドメディアで他社と差をつけるにはアンケートデータの活用が有効
多くの企業がマーケティングにオウンドメディア戦略を取り入れており、単にオウンドメディアを作るだけでは他社との差別化は厳しいのが現状です。そこで、独自性を出すために効果的な方法の1つが、アンケートデータの活用です。
オウンドメディアにアンケートデータを活用するメリットは、以下の4点が挙げられます。
オリジナリティのあるコンテンツを作成できる
多くの情報の中から自社のサービスや商品を見つけて選んでもらうためには、オリジナリティあるコンテンツを作成する必要があります。アンケート調査で得られる結果は自社が独自に入手した情報であるため、競合他社との差別化を図れます。また、「どこにもない、ここだけの情報」として、ユーザーへ新たな価値を提供できます。
サイト全体の評価を高めやすい
自社独自の調査や分析などを活用した独自性があるコンテンツは、信頼性のある重要な情報源として他のメディアからの被リンクを得られる可能性があります。特に、他社のWebサイトに引用され、自社リンクが外部で貼られれば、自社サイトの良い評価にもつながります。
リード(見込み客)を獲得できる
アンケート結果をもとにホワイトペーパーを作成し、ダウンロードフォーム経由で配布することで、リード(見込み客)の獲得につなげることができます。既存顧客にとって有益な情報であれば、休眠顧客の掘り起こしに利用することも可能です。
記事の拡散が期待できる
アンケート結果を活用した独自性のある面白いSEOコンテンツやホワイトペーパーは、ユーザーの興味をひくことができます。さらに、時事ネタやトレンドを含むテーマをいち早く取り上げれば、タイムリーなコンテンツとして注目される可能性もあります。
多くのユーザー内で話題になればSNSなどで広く拡散され、幅広いターゲットへのリーチが期待できます。また、サービスや企業の認知度向上を目的に、プレスリリースに流用することも可能です。
アンケート調査の実施方法
アンケート調査を実施する方法は、以下の2つに大別されます。自社のリソースやノウハウなどを考慮したうえで、どちらにすべきか検討することが重要です。
調査会社に依頼する
調査会社にアンケート調査の実施を依頼すると、リサーチのプロに一任できるため、調査に関する知識を持つ人材がいなくても安心してリサーチ出来る点がメリットです。ただし、外部に依頼するぶん費用が大きくなりやすい側面もあります。
セルフ型リサーチで行う
セルフ型リサーチ(DIY型)とは、調査設計からデータの回収・集計まで、調査の工程を自身で行う方法です。
調査にかける時間や費用に融通が利きやすく、安価かつスピーディーに調査できることが特徴です。その反面、設計や分析も全て自身で行わなければならないため、スキルや知識を要する人材がいない場合は注意が必要です。
セルフ型リサーチについて詳しく知りたい方は、「セルフ型リサーチとは|実施のメリットや注意点を徹底解説」もご覧ください。
アンケートを手軽に実施したいならGMO Askにお任せ
GMO Askはセルフ型アンケートプラットフォームで、Google Forms®で作成したアンケートを簡単にモニターに配信できます。すでにGoogle Forms®でアンケートを作成していれば、そのままアンケート開始が可能です。オウンドメディアでアンケートを活用したい方は、ご利用を検討してみてください。
【GMO Askの特徴】
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- 初期費用・月額費用なし(「1問×1回答×10円」(クレジット可能))
- 目的・用途別の設問テンプレートをご用意
- 不正回答を除外した精度の高い回答データを提供
アンケート調査をもとにしたコンテンツ活用事例
最後に、アンケート調査を活用したコンテンツを制作した一般例を1点紹介します。
化粧品に関する情報発信メディアA社は、ターゲット層である30代女性に対し、「夏の化粧品選び」をテーマにした調査を実施しました。調査では「夏の肌乾燥に対する実感」や「夏のスキンケア方法の変化」を問う質問をしています。
得られた結果を円グラフにし、ターゲット層にどのような傾向があるのかを視覚的にわかりやすい形でコンテンツ化しました。
まとめ|アンケートデータの活用で、独自性のあるオウンドメディア戦略が実現する
オウンドメディア戦略は多くの企業が取り組みつつあるため、ただ実施するだけでは差別化が難しくなってきています。そこで、オウンドメディアの独自性を確保し、記事の品質を高めるにはアンケートデータの活用が有効です。アンケート結果をまとめるだけでもコンテンツになりますが、分析・考察まで行うと、よりオリジナリティあるコンテンツを作成できます。
よくある質問
Q1.なぜ、独自性のあるオウンドメディアの作成にアンケートデータの活用が有効なのか? |
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アンケートデータの活用が有効な理由は、以下のとおりです。
詳しくは「オウンドメディアで他社と差をつけるにはアンケートデータの活用が有効」をご覧ください。 |
Q2.オウンドメディアに用いるデータを手に入れるには、どのような方法でアンケートを実施すればよい? |
アンケートを実施する方法は、大きく分けて以下の2つです。
詳しくは「アンケート調査の実施方法」をご覧ください。 |