デモグラフィックとは、性別、年齢、居住地、所得、職業、学歴など人口統計学的な属性の総称です。これらの属性を意識した調査を実施することで、効果的なマーケティング戦略を行えるようになります。この記事では、デモグラフィックの基本事項から、活用例までご紹介します。
デモグラフィックとは人口統計学的な属性
デモグラフィックとは、性別、年齢、居住地、職業、学歴、所得、家族構成などの、人口統計学的な属性の総称です。これらの属性は、市場を分類し、マーケティングのターゲットを明確にするための指標として利用されます。
デモグラフィックはSTP分析におけるセグメンテーションの1つ
デモグラフィックはSTP分析に使われる指標「セグメンテーション」の一つです。セグメンテーションとは、市場を特定の属性によって分類し、細分化することを指します。簡単に言えば、市場や顧客をニーズや性質といったグループごとに分けることと言えます。
STP分析とは、マーケティング戦略における基礎的なフレームワークで、以下3要素から構成されています。
- S・・・Segmentation（セグメンテーション）
- T・・・Targeting（ターゲティング）
- P・・・Positioning（ポジショニング）
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また、デモグラフィック以外のセグメンテーションとして、ジオグラフィックとサイコグラフィックがあります。
ジオグラフィック（地理学統計属性）
ジオグラフィックとは、国や地域、現在位置、人口密度、都市化の進展度などの地理的属性です。単身者が多い、ファミリー層が多いなどの情報が分かれば地域ごとの消費嗜好性分析に役立ちます。
活用例：販促活動への適用、店舗戦略への適用
ECサイトや会員カードの情報から、顧客の居住地情報を入手することができれば、自社顧客が多い地域や地域ごとの売上傾向などがわかります。よって、優先的に予算をかけるエリアの発見や、店舗ごとの品揃えの最適化、販促方法やマーケティングの効率化が期待できます。
サイコグラフィック（心理学的属性）
サイコグラフィックとは、性格や価値観、ライフスタイルなどの心理的変数です。顧客が商品を買う理由がわかります。
活用例：ペルソナの設定、潜在顧客の発掘
既存顧客へインタビューやアンケートを実施し、商品のイメージや、商品を選ぶ際の基準などを調査します。顧客が求めているものがわかれば、より具体的なペルソナ設定に役立ちます。また、顧客視点からみた自社の強みを活かして、潜在顧客の発掘や販促方法の改善ができるでしょう。
デモグラフィックの取得方法
性別、年齢、居住地など表面的な情報であるデモグラフィックは、ジオグラフィックやサイコグラフィックに比べ、入手しやすいという特徴があります。ここからは、デモグラフィックを取得する方法をご説明します。
アンケートを実施
デモグラフィックは、紙媒体やWebなどで行うアンケート調査で入手できます。他2つのセグメンテーションと比べると、大きく変わる要素のない情報なので、一度入手すれば長く活用できるでしょう。
▼アンケート質問例
- 性別
- 年齢
- 最終学歴
- 職業
- 年収
- 住まい
- 結婚の有無
- 子どもの有無
また、メールマガジンへの登録や会員情報登録、SNSの登録などを通じて、デモグラフィックを入手することもできます。SNSでの問い合わせ率やメールマガジンの開封率なども情報として得ることで、顧客のニーズに合わせた施策の立案にも役立てられるでしょう。
分析ツールを使用
分析ツールには、自社サイトを訪れた顧客を分析するGoogle Analyticsや、自社Twitterアカウントを分析するTwitterアナリティクスなどのSNSアナリティクスがあります。分析ツールを使用することで、自社のサイトやアカウントを訪れるユーザーのデモグラフィックを獲得でき、自社サイトの改善やターゲットの見直しに役立ちます。
効果的なマーケティング施策の立案には、属性を意識した調査の実施が重要
マーケティング施策を考える際は、既存顧客や潜在顧客の属性を意識することが大事です。アンケート結果や売上情報などのデータは、デモグラフィックと共に分析することで、マーケティング施策を効果的にすることが期待できます。
顧客の分析が可能
自社の商品を購入した顧客の年齢を知ることで、サービスを求めている顧客層を把握できます。さらに、独身世帯かファミリー層か、男性か女性かなどを調べることで、顧客のペルソナを具体的に作成できます。
たとえば、属性調査から、もっとも購買意欲の高い顧客のペルソナを
- 女性
- 30～40代
- 既婚
- 子ども有り
- 都内在住
- 専業主婦
- TwitterよりもInstagramを頻繁に利用する
と分析した場合、
- TwitterよりもInstagramでの広告を優先
- 子どもが学校に行っている昼の時間帯に広告を出す
- 都内に集中的に広告を出す
このように、具体的なマーケティング戦略を立てられます。
潜在顧客の発見が可能
また、当初想定していたペルソナ像とは異なる年齢・性別・居住地の顧客が多いことが明らかになることがあります。想定していなかった層に刺さることを発見できれば、より適した新しい戦略を打ち出すことができるでしょう。
例：作業服メーカーA社
もともと、作業員をターゲットとして想定し販売していたが、売り出し時には想定していなかった女性にも受けていることがわかり、女性ラインを打ち出したことで売上を拡大することができた
このように自社の強みを把握することで、顧客の期待により応えられるようになります。
効果的な広告の作成が可能
属性データからターゲットを絞ることができれば、特定の年齢・性別・職業を対象にした広告を作成できます。また、広告をどこに、いつ、どの媒体で出すのかなどもターゲットによって変わります。
たとえば、若い世代がメインターゲットならば、
- テレビCMや新聞広告ではなく、TwitterやInstagramでの広告発信をする
- 若い世代に人気のタレントを起用する
といった方法が考えられます。
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アンケート調査をお考えのかたは、ぜひ、GMO Askをご検討ください。
まとめ｜アンケート調査はデモグラフィックを意識する
アンケート調査を行うにあたり、デモグラフィックを意識することは、効果的なマーケティング施策を考えるうえでとても重要です。自社のマーケティング戦略や広報を見直すためにアンケート調査を行うことを考えている方は、ぜひ顧客のデモグラフィックを意識してみてください。
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